日本薬草効能図鑑

日本の薬草・ヨシの効能について

ヨシ

ヨシの写真

イネ科

ロコン(蘆根)
豊葦原(とよあしはら)と呼ばれた日本人の生活圏はヨシ原を人が拓いて稲作を確保したものと伝わっています。今日の休耕田に猛威をふるうヨシは失地回復の姿という説もあります。最近のソ連の研究では水辺のヨシこそ水質保全の担い手で、水の浄化機能が大きいとし、バイカル湖岸にヨシの増殖を図っているといわれています。

ヨシの効能

人の体内の浄化ともいうべき腎臓機能や利尿にヨシの根茎がよいといわれています。根茎を一日5~10g煎じてお茶代わりに飲むと、消化不良、肝臓病、黄疸に効果的です。また体内の悪液を出すので膀胱カタルなどによる腫れ、むくみに効くともいわれています。愛知県下西尾付近では淡水と海水の境界付近に生えるヨシの根を、氷砂糖とともに煎じて飲むとせきか止まり、解熱作用があるので風邪も治ると伝わっています。また根茎をつき砕いて生汁を飲めば、胃の熱をとり、吐き気を治し、尿意の多い症状を整えるといわれています。

採り方

冬、地下の根茎を掘り上げ、水洗いし陰干しにしたものを蘆根といいます。

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