日本薬草効能図鑑

日本の薬草・ウドの効能について

ウド

ウドの写真

ウコギ科

「字登呂」つまり茎が中空であることからこの名前で呼ばれています。里では春早く、山や北国では、初夏に出る太い若芽をとくにヤマウドと呼んで古くから山菜として賞味されてきました。17世紀頃からその軟化栽培がはじまり、山野自生のそれは見捨てられ、[うどの大木]と大きいだけで役に立たぬ代名詞としてロにされるようになりました。しかし実際は知れば知るほど食に薬に重宝な草です。

ウドの効能

春の芽出し前も良いですが、枯れ茎の残る11月境が見つけやすいです。地中にのびる太い根茎を掘り、そのまま陰干しで乾かし、その後湯につけて土砂や細根を取り除き、外皮をむき、5cmほどに輪切りにして、一晩水に浸してから天日で充分乾燥させます。これが和独活(わどっかつ)で、独活の代用として漢方にも用いられます。民間では一日量5~10gをコップ3杯の水で半量に煮つめ、3回に分けて食間に飲みます。頭痛、神経痛などの痛みを和らげ、風邪には汗を出して熱を下げます。リューマチにも効果的です。また、めまいや脳いっ血の半身不随にも効果があるといわれています。木曾では解熱、強壮にも効くと伝わります。漢方ではキョウカツとともに処方して鎮痛、発汗、駆風に用いられます。

採り方

小苗は残しておく。夏~秋に実る黒い果実を裸地にまきひろげて増殖を図るのもよい。

分布

日本全国。表土の深い陽地。

花期

8~9月。白い大きな穂。

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