漢方薬の種類と効能

麻子仁の効能・副作用

麻子仁(マニシン)


アサ科のアサの果実です。

成分

脂肪油を多く含みます。リグナンアミド化合物であるカンナビシンA~Gが報告されています。

性味

甘、平

特徴

含有成分である脂肪油が粘滑性の下剤としての効果を有します。なお、アサの幻覚成分であるテトラヒドロカンナピノールは麻子仁には含まれません。

麻子仁の効能

潤腸通便(じゅんちょうつうべん)

冷やし潤す作用(陰)が減弱したために腸が乾燥して生じた便秘に対し、腸を潤して便を滑出させます。下剤としては穏やかな作用となります。

滋陰(じいん)

通便を期待せず、陰を補う作用のみを目的として配合されることもあります。

麻子仁の副作用

大量に服用すると、嘔吐、下痢、はなはだしいときには昏睡などの中毒症状を生じます。長期間の服用は避けたほうがよいとの説もあります。また、動物への長期投与で貧血が観察されたことから、貧血患者への使用は注意が必要との報告があります。

麻子仁が含まれる漢方薬

潤腸湯
炙甘草湯

漢方薬生薬一覧漢方薬生薬一覧
漢方薬症状別ガイド漢方薬症状別ガイド
日本の薬草日本の薬草