日本薬草効能図鑑

日本の薬草・ムクゲの効能について

ムクゲ

ムクゲの写真

アオイ科

モッキンピ(木槿皮)、モッキンカ(花)
夏の間,各種の色彩で咲き続ける庭木としてよく知られています。西アジア原産の花木で、平安時代に日本に入ったといわれています。

ムクゲの効能

その白い花のつぼみを陰干しにして、6~10gを煎じて飲むと出血性下痢など腸出血に効果的です。山陰地方でもこの白花をもち米と一緒に煮て、赤痢の薬とされてきました。愛知県の西尾では,白花を味噌で煮て下痢に用いたほか、県下一円でもすべての腹の不調にこの花を雑炊などに入れて用いたといわれています。根皮にはタンニンと粘液質、花にはサポナリンと粘液質があり、果実も朝天子という名で薬用にされてきました。水虫やたむしには根皮を酒に浸しておいて塗ります。中国の臨床例で、ムクゲの生の根皮を120g刻んで水で2回煎じつめ、毎日2回分服したところ、10日間で快方に向かったという例が報告されています。

採り方

花はつぼみを用いるので未開のものをつみとって陰干しして木槿花とします。根皮ははぎます。
花期は6-10月。果期は7~10月。

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