日本薬草効能図鑑

日本の薬草・ヒキオコシの効能について

  • HOME
  • >
  • ヒキオコシ

ヒキオコシ

ヒキオコシの写真

シソ科

エンメイソウ(延命草)
四国、九州の乾いた日の当たる山野に自生する多年草で、茎は方形で直立し、高さ約1メートルで下向きの毛が密生します。葉の形は狭卵形で葉は向きあってつきます。花は類似種の中で最も淡い色をしています。

ヒキオコシの効能

花時に採集して陰干して、一日10gほどを苦味健胃剤として煎服します。苦味質はプレクトランチン、エンメインで、エンメインは制ガン作用のあることが知られ、またある種の菌に対し抗菌作用が発見されています。戦争中、苦味健胃剤生薬の輸入が途絶えたとき、その代用品として昭和19年改正薬局方に収められましたが、変質性が大きいことから、現在は削除されているいきさつがあります。湿ると効能が減少してしまいますし、アルカリ剤との配合でも苦味を失うので、用薬としてはこの点の注意が必要です。また、分類上同局異種であるクロバナヒキオコシは日本海側の雪国山地に大群を作りますが、ヒキオコシ同様苦味が強く、抗腫よう作用が知られています。

採り方

全国の山地、陽斜面で湿り気のある環境に野生します。7~8月、10月の2回刈り採り可能です。乾燥歩留まリ1割2分。
花期は7~10月。果期は8~10月。

漢方薬生薬一覧漢方薬生薬一覧
漢方薬症状別ガイド漢方薬症状別ガイド
日本の薬草日本の薬草