漢方薬の種類と効能

当帰飲子の効能・効果

当帰飲子(とうきいんし)


皮膚の乾燥とかゆみによく使われます

血液を補強する四物湯(しもつとう)と、皮膚の止痒作用をもつ防風・蒺梨子、皮膚の赤みを取る荊芥、皮膚を丈夫にする黄耆、からだの潤いを保持する何首烏、消化器を保護する甘草で構成される漢方薬です。皮膚が熱をもち乾燥する、かゆみがある等の症状に適応します。甘辛味。

当帰飲子の効能又は効果

冷え症のものの次の諸症:慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、かゆみ

身体を温める生薬が多く配合されており、冷え症の人の皮膚炎に使用する処方です。

その他の応用

皮膚掻痒症等。

当帰飲子の構成生薬

構成生薬 味と性質 作用する漢方的な臓器
当帰(トウキ) 甘・辛/温 肝、心、脾
川芎(センキュウ) 辛/温 肝、胆、心包
芍薬(シャクヤク) 苦・酸/微寒 肝、脾
地黄(ジオウ)
甘・辛/寒
心、肝、腎
防風(ボウフウ) 辛・甘/微温 膀胱、肝、脾
蒺梨子(シツリシ) 苦、辛/平
荊芥(ケイガイ)  辛/微温 肺、肝
何首烏(カシュウ) 苦・甘・渋/微温 肝、腎
黄耆(オウギ) 甘/微温 脾、肺
甘草(カンゾウ) 甘/平 心、肺、脾、胃

当帰飲子の副作用

偽アルドステロン症、ミオパチー、過敏症、消化器症状

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