漢方薬の種類と効能

牡蛎の効能・副作用

牡蛎(ボレイ)


主として炭酸カルシウムから成るイタボガキ科のカキの貝殻。

成分

炭酸カルシウム、リン酸カルシウムなどの無機塩類がほとんどです。その他、微量ながらアミノ酸やタンパク質を含みます。

性味

鹹・渋、微寒

特徴

免疫賦活作用、pH調節作用等。牡蛎を煎液に入れておくことにより炭酸カルシウムが溶出し、液のPHが変化して他の生薬の成分抽出に影響を及ぼすと考えられています。

牡蛎の効能

安神(あんじん)

肝・胆に入って気の流れを安定させ、驚きや恐怖などの感情を抑えて穏やかにします。

汗止(がんし)

暖め、乾かす力が虚したことによって汗が止まらなくなったものを引き締め、汗のかきすぎによる消耗を抑えます。また、陰を補う作用もあります。全体に、内向きに身体を引き締め、動揺しようとする心身の動きを抑える生薬と考えられます。

牡蛎の副作用

煎じる際は他の生薬よりも先に煎じ始める(先煎)ものとします。

牡蛎が含まれる漢方薬

安中散
柴胡加竜骨牡蛎湯
柴胡桂枝乾姜湯
桂枝加竜骨牡蛎湯

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