漢方薬の種類と効能

黄耆の効能・副作用

黄耆(オウギ)


マメ科のキバナオウギまたはナイモウオウギの根です。

成分

サポニンであるアストラガロシド、アミノ酪酸、その他多糖類を含みます。

性味

甘、平(微温)

特徴

免疫賦活作用、血圧降下作用、利尿作用、強壮作用、抗潰瘍作用、末梢血管拡張作用、抗疲労作用、マクロファージ産生促進作用等。

黄耆の効能

補気(ほき)

黄耆の薬能で最も重要なものです。胃腸を整えて慢性疲労や虚弱体質などを治し、また身体を引き締め持ち上げる力をつけて、胃下垂や脱肛など臓器の下垂を治します。

利水(りすい)

体表の浮腫を取り去って尿として排出します。

止汗(しかん)

皮膚を引き締め、虚弱体質の人の汗を止めます。

排膿(はいのう)

熱のないできものの排膿を促進します。また、皮膚の傷の治癒を促進します。
※全体に体内に上向きの力を創り出し、かつ皮膚表面を引き締める生薬といえます

黄耆の副作用

大量に使用すると軽度の掻痒感や発疹が現れることがあります。黄耆の代用品として用いられる晋耆(シンギ)は、基源植物や含有成分がまったく異なるため、注意が必要です。

黄耆が含まれる漢方薬

七物降下湯
人参養栄湯
十全大補湯
半夏白朮天麻湯
帰脾湯
当帰湯
当帰飲子
桂枝加黄耆湯
清心蓮子飲
補中益気湯
防已黄耆湯
黄耆建中湯

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