漢方薬の種類と効能

附子の効能・副作用

附子(ブシ)


キンポウゲ科のハナトリカブトまたはオクトリカブトの塊根を加工調製したものです。

成分

修治(加工調製)前の状態ではアコニチン、メサコニチンなど毒性の強いアルカロイドを含みますが、加熱により分解されて低毒性のベンゾイルアコニン、ベンゾイルメサコニンに変化します。

性味

大辛、大熱

特徴

アコニチン、メサコニチンなどのアルカロイドには鎮痛作用、強心作用がありますが、同時に強い毒性もあります。加工ブシに含まれるベンゾイルアコ二ンは毒性は低くなりますが鎮痛作用も減弱します。加工ブシ末にはモルヒネの鎮痛作用に対する耐性を緩和する作用や低体温予防効果が認められています。

附子の効能

補陽(ほよう)

様々な臓器において陽(温め乾かす作用)が減弱しているものを補います。ショック症状からの回復などに用いられます。

止痛(しつう)

身体中を温め、気・血を巡らせて冷えを取り除き、冷えや気血の満りによって生じていた療病を治療します。

附子の副作用

修治(加工調製)後のブシの毒性は低く、比較的安全に使用できますが、劇薬指定であり、取り扱いには注意が必要です。
附子が含まれる漢方薬

八味地黄丸
当帰芍薬散加附子
桂枝加朮附湯
桂枝加苓朮附湯
牛車腎気丸
芍薬甘草附子湯
附子理中湯

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