漢方薬の種類と効能

大黄の効能・副作用

大黄(ダイオウ)


タデ科、Rheum palmatum Linne、Rheum tanguticum Maximowicz、Rheum officinale Baillon、Rheum coreanum Nakai またはそれらの種間雑種の根茎です。

成分

アントラキノン類としてセンノシドA~Fのほか、クリソファノール、エモジン、レインなどを含みます。その他、スチルベン配糖体、ラタンニンやエビガロカテキンなどのタンニン類も含みます。

性味

苦、寒

特徴

瀉下作用が知られています。これはセンノシドAおよび日が腸内細菌によって代謝され、強い瀉下活性を持つレインアンスロンとなったものが活性本体とされています。また、タンニン類には腎不全改善作用が報告されており、大黄未による腎不全改善の臨床報告もあります。

大黄の効能

活血(かっけつ)

熱や血の滞りの他、消化不良などで胃腸内に滞った食物などをすベて下します。この作用により、血の滞りが解決すると同時に、それによって生じていた便秘や腹痛なども下して治療します。

清熱(せいねつ)

内臓に滞った熟を下すことで、熱が上昇して意識障害によるうわ言などの精神症状を呈したもの、あるいは吐血・鼻出血などの出血症状として現れたものを治療します。

大黄の副作用

長時間加熱すると瀉下作用が低下するので、他の薬を煎じている途中で後から入れるなどして煎じる時間を短縮します。子宮収縮を促進させるので、妊婦には禁忌となっています。また、瀉下成分は乳汁に移行し、乳児の下痢を誘発することから授乳婦にも禁忌となっています。

大黄が含まれる漢方薬

三黄瀉心湯
乙字湯
九味檳榔湯
大柴胡湯
大黄牡丹皮湯
大黄甘草湯
女神散
柴胡加竜骨牡蛎湯
桂枝加芍薬大黄湯
桃核承気湯
治打撲一方
治頭瘡一方
潤腸湯
茵蔯蒿湯
調胃承気湯
通導散
防風通聖散

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