漢方薬の種類と効能

枳実の効能・副作用

枳実(キジツ)


ミカン科のダイダイ、ナツミカンまたは近縁植物の未熟果実をそのまま、あるいは半分に横切りしたものです。

成分

精油成分としてリモネンやシトラール、フラボノイド配糖体としてヘスペリジンや

ナリンギン、クマリン頬、シネフリン等

性味

苦、微寒

特徴

消化管運動促進作用、抗潰瘍作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、鎮静作用、子宮収縮抑制作用。またシネフリンは交感神経作動薬として知られ、血圧上昇、脂質代謝亢進作用などを有します。

枳実の効能

鎮痛(ちんつう)

気が滞ることによる腹部の膨満感や腹痛を治します。

止瀉(ししゃ)

胃や大腸に熱気が滞ることによる下痢を治療します。その他、瘀血(おけつ)や水毒(すいどく)など、生体の中に正常こ巡らないことで病態を誘発しているものの滞りを打破する効果があります。ただし、打破した邪の体外への排泄には他の生薬を併用する必要があります。

枳実の副作用

稀にアレルギーを起こすことがあります。また、高齢者や妊婦への使用は気が損耗したり早流産を誘発したりする可能性があるため注意して行う必要があります。

枳実が含まれる漢方薬

五積散
参蘇飲
四逆散
大柴胡湯
大柴胡湯去大黄
排膿散及湯
清上防風湯
潤腸湯
竹茹温胆湯
茯苓飲
茯苓飲合半夏厚朴湯
通導散

漢方薬生薬一覧漢方薬生薬一覧
漢方薬症状別ガイド漢方薬症状別ガイド
日本の薬草日本の薬草